私は現在、YouTubeチャンネルの動画をAIで自動分析し、改善した方がいい動画を見つける仕組みを作っています。
この仕組みでは、自分のチャンネル内の再生数、検索流入、視聴維持、登録、収益などを見るだけではなく、必要に応じてYouTube上で今どんな動画が公開され、どんな切り口が使われているかも確認します。
理由は、自分のAnalyticsだけでは「自分の動画がどう見られたか」は分かっても、外の市場で今どんなテーマや切り口が存在しているかまでは十分に分からないからです。
ただし私は、改善候補の動画1本ごとに毎回競合調査をする方法にはしていません。
たとえば「ChatGPTでアプリを作る」という近いテーマの動画が5本あるなら、5本それぞれで似た検索を繰り返すより、関連する動画をひとつのテーマとしてまとめて調べ、その市場情報を5本で共有する方が効率的です。
この記事では、私がYouTubeのAI自動改善で、なぜ競合・市場調査を動画単位ではなくテーマ単位で行っているのかを説明します。
自分のYouTube Analyticsだけでは、市場全体の動きまでは分からない
YouTube Analyticsを見ると、自分の動画について多くのことが分かります。
どんな検索キーワードから見られたか、どの関連動画から流入したか、どこまで視聴されたか、登録や収益につながったかなどです。
しかし、これらは基本的に自分の動画で実際に起きたことです。
たとえば「ChatGPT アプリ開発」というテーマについて、今YouTube上でどんな切り口の動画が増えているのか、最近どんな動画が公開されているのか、自分とは違う見せ方があるのかまでは、自分のAnalyticsだけでは分かりません。
そこで私は、改善候補を考えるときに外部のYouTube市場も確認するようにしています。
競合・市場調査では、YouTube上に今どんな動画があるかを見る
私が市場調査で見るのは、YouTubeの公開検索結果や、そこに出てくる動画の公開情報です。
YouTube Data APIの search.list では、指定した検索語に一致する動画・チャンネル・再生リストなどの検索結果を取得できます。私は動画に絞って検索し、その後に公開されている動画情報を確認します。
YouTube Data API:search.list 公式ドキュメント
ここで見たいのは、競合の内部データではありません。
他チャンネルのCTR、視聴維持率、収益、検索流入の内訳などは公開情報からは分かりません。
確認するのは、公開タイトル、公開時期、再生数など、外から確認できる範囲の情報です。
近いテーマの動画はまとめて調べた方が効率がいい
最初に考えたのは、改善候補になった動画ごとに市場調査を行う方法です。
ただ、実際には同じチャンネルの中に近いテーマの動画が複数あります。
たとえば次の5本があったとします。
- ChatGPTでアプリを作る方法
- AIでスマホアプリを作る方法
- ChatGPTを使った開発の始め方
- AIアプリ開発で失敗したこと
- AIアプリを短時間で作った事例
これらを5回完全に別々の市場として調べると、似た検索を何度も繰り返すことになります。
そこで私は、「AIアプリ開発」のような共通テーマへまとめ、テーマ全体を一度調べて、関係する動画の改善判断へ使う方式にしました。
内部ではこうした近いテーマのまとまりを「テーマクラスタ」と呼んでいます。
市場調査はタイトルをそのまま真似するためではない
競合調査というと、「伸びている動画のタイトルを見つけて、自分も似たタイトルにする」という使い方を想像するかもしれません。
私はその使い方にはしていません。
他の動画で使われている言葉が魅力的でも、自分の動画内容と一致しなければ、そのタイトルを付けるべきではありません。
見るのは、たとえば次のような部分です。
- 同じテーマで繰り返し使われている言葉
- どんな悩みや目的を入口にしているか
- 初心者向け、比較、失敗談、実例など、どんな切り口があるか
- 最近公開された動画にどんなテーマがあるか
- 公開後の期間に対して再生されている動画があるか
市場調査は答えをコピーするためではなく、自分の動画を改善する仮説を増やすために使います。
内部データで問題を見つけ、外部市場で改善案を補強する
私のYouTube自動改善では、自分のデータと外部市場のデータに別の役割を持たせています。
自分のデータ:その動画で実際に何が起きているのかを確認する。
外部市場:そのテーマについて、YouTube上でどんな需要や競合の切り口がありそうかを確認する。
たとえば、自分の動画で検索流入が弱いことが分かったとします。
その時点で、いきなり競合タイトルをコピーするのではなく、まず自分の検索キーワードや動画内容を確認します。そのうえで市場調査を使い、同じテーマが現在どんな言葉で扱われているかを見ます。
内部データで問題を発見し、外部データで改善仮説を補強する。 この順番です。
私が再生数だけではなく複数のデータを見る理由は、YouTube動画をAIで改善するとき、再生数だけ見ても原因は分からない|私が見る8つのデータでも説明しています。
検索順位や検索候補を、そのまま検索ボリュームとは考えない
市場調査を自動化するとき、もう一つ注意していることがあります。
YouTubeの検索結果に上位表示されたことや、検索候補に言葉が出てきたことを、そのまま「このキーワードは月間○回検索されている」という意味にはしません。
公開検索結果から分かるのは、あくまでその検索条件でどんな動画が返ってきたかです。
検索候補も、テーマを考える補助材料にはなりますが、私の運用では正式な検索ボリューム指標としては扱っていません。
取れていない数字を、別の情報から推測して実測値のように扱わないというルールです。
まとめ:YouTube競合調査は動画単位ではなくテーマ単位で使う
私がYouTube動画をAIで改善するとき、市場調査は次のように使っています。
- まず自分のAnalyticsから改善候補を見つける
- 近いテーマの候補動画をまとめる
- テーマ単位でYouTubeの公開市場を調べる
- 公開されているタイトル、切り口、公開時期、再生状況などを見る
- 自分の動画内容と照らし合わせて改善仮説を作る
市場調査は、競合のタイトルをコピーするためでも、検索結果を検索ボリュームとして扱うためでもありません。
自分のチャンネル内の数字だけでは見えない「外で何が起きているか」を補助的に確認するための材料です。
そして近いテーマの動画をまとめて調査することで、同じような競合調査を動画ごとに繰り返さず、改善判断へ再利用できます。
全動画から詳しく分析する候補を絞る考え方については、YouTube動画をAIで改善するとき、全動画を毎回詳しく調べない|候補を30本までに絞る理由で説明しています。


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