私は現在、YouTubeチャンネルの動画をAIで自動分析し、改善した方がいい動画を見つける仕組みを作っています。
2026年8月時点の私の運用では、チャンネル内の動画をまとめて確認し、再生状況や検索流入、視聴維持、チャンネル登録、収益などを見ながら、「どの動画を改善するべきか」「逆に、今は触らない方がいい動画はどれか」をAIに判断させています。
改善対象になった動画だけ、タイトルや説明文、タグなどをさらに詳しく確認します。つまり、1本ずつ人間が全部調べるのではなく、まずAIにチャンネル全体を見てもらい、優先順位をつけてもらう仕組みです。
この仕組みを作っている途中で、分析方法より先に解決しないといけない問題がありました。
そもそもAIに、チャンネル内の全動画を見せられているのか。
ここを確認すると、動画一覧は一度の取得ですべて返ってくるとは限りません。たとえば50本だけ取得して、その50本をAIへ渡した場合、AIは当然その50本しか分析できません。
私のYouTube自動改善システムでは、全動画を漏れなく取得してから軽く比較し、改善候補だけを詳しく分析する流れにしています。
YouTube動画をAIで自動改善するには、まず全動画を分析対象に入れる
私が作っている仕組みでは、いきなり動画のタイトルを書き換えたり、AIに改善案を作らせたりはしません。
最初にチャンネル内の動画を一覧で取得し、その中から改善候補を選びます。
たとえば、再生が落ちている動画、検索流入と内容が噛み合っていない動画、視聴維持に問題がある動画などを候補にして、その動画だけ詳しく分析します。
この方法なら、何百本ある動画をすべて同じ深さで調べる必要はありません。
ただし、その前提として最初の動画一覧に、チャンネル内の動画が漏れなく入っている必要があります。
YouTube動画が50本を超えると、一度の取得だけでは全体を見られない場合がある
YouTube Data APIでは、動画一覧を複数回に分けて取得する仕組みがあります。
たとえば playlistItems.list では、1回に取得する件数を maxResults で指定でき、最大50件です。続きがある場合は、レスポンスに返される nextPageToken を使って次のページを取得します。
YouTube Data API:playlistItems.list 公式ドキュメント
たとえば動画が200本あるチャンネルで、最初の50本だけを取得してAIへ渡したとします。
その状態で「チャンネル全体を分析して」と指示しても、AIが実際に見ているのは50本だけです。残り150本の中に、長く再生され続けている動画や、収益を生んでいる動画があっても判断材料には入りません。
そのため私は、最初の50本を取得した時点では分析を始めず、続きがなくなるまで動画一覧を取得する方式にしました。
YouTubeの全動画を取得してから、AIで改善候補を選ぶ
実際の流れは次のようにしています。
- チャンネルの動画一覧を50件ずつ取得する
- 続きがあれば次の50件を取得する
- 続きがなくなるまで繰り返す
- 全動画の一覧を完成させる
- 全動画を軽く比較して改善候補を選ぶ
- 候補になった動画だけ詳しく分析する
ポイントは、「全動画を見る」と「全動画を詳しく分析する」を分けることです。
最初は全動画の基本情報だけを集めればいい
全動画を取得するといっても、最初からすべての分析データを集める必要はありません。
私の仕組みでは、まず次のような基本情報を使って全体を確認します。
- 動画タイトル
- 公開日
- 公開状態
- 動画の長さ
- 再生回数
- 高評価数
- コメント数
- 説明文の長さ
- タグの設定状況
ここでの目的は、1本ずつ改善案を作ることではありません。
まず「チャンネル内にどんな動画があるのか」をAIが漏れなく把握できる状態にすることです。
改善候補になった動画だけ、検索・視聴維持・収益まで詳しく見る
全動画の一覧が完成したら、その中から改善する価値がありそうな動画を絞ります。
候補になった動画については、必要に応じて次のようなデータを詳しく確認します。
- どんな検索語から見られているか
- YouTube内のどこから視聴されたか
- 動画のどこまで見続けられているか
- チャンネル登録につながっているか
- 収益につながっているか
- サムネイルが表示され、どの程度クリックされているか
その結果を見て、タイトルや説明文、タグを変える価値があるのか、それとも今は触らない方がいいのかを判断します。
こうすれば、全動画を対象から漏らさず、詳しい分析は必要な動画だけに絞れます。
複数指標を組み合わせて原因を切り分ける方法は、YouTube動画をAIで改善するとき、再生数だけ見ても原因は分からない|私が見る8つのデータで詳しく説明しています。
まだ取得していない動画を「データが少ない動画」と勘違いしない
この仕組みを作る中で、もう一つ重要だと分かったのが「取得していない」と「データが少ない」を分けることでした。
- 未取得:その動画自体をまだ一覧に取り込んでいない
- データ不足:動画は取得済みだが、判断に必要な分析データが十分にない
たとえば200本あるチャンネルで最初の50本しか取得していない場合、残り150本は「データ不足」ではありません。まだAIが見ていないだけです。
ここを一緒にすると、「全動画を調べた結果、判断材料が足りなかった」のか、「そもそも調べていなかった」のか分からなくなります。
そのため私の自動改善システムでは、未取得の動画を分析済みの動画と同じ扱いにしないようにしています。
50件ずつ続きを取得する処理を「ページネーション」と呼ぶ
ここまで説明した「50件取得し、続きがあれば次の50件を取得する」という処理は、一般にページネーションと呼ばれます。
YouTube Data APIでは pageToken で取得するページを指定し、レスポンスの nextPageToken を使って次へ進みます。
この用語自体を覚える必要はありません。
大事なのは、AIにYouTubeチャンネル全体を分析させたいなら、次のページがある限り動画一覧の取得を続ける必要があるということです。
まとめ:YouTubeのAI自動改善は「全動画を把握してから候補を深掘りする」
私が作っているYouTube自動改善システムでは、AIにいきなり動画を改善させるのではなく、次の順番にしています。
- チャンネル内の全動画を取得する
- 全動画を軽く比較する
- 改善候補を選ぶ
- 候補だけ検索流入、視聴維持、登録、収益などを詳しく分析する
- 分析結果を見て、改善するか触らないかを判断する
この仕組みを作る中で分かったのは、AIの分析力以前に、AIがチャンネルのどこまで見て判断しているのかを明確にする必要があるということでした。
候補をどこまで絞って深掘りするかは、YouTube動画をAIで改善するとき、全動画を毎回詳しく調べない|候補を30本までに絞る理由で説明しています。
複数のYouTube・WordPress運営データをAIでまとめて扱う考え方については、YouTube・WordPressの運営データを統合するAIエージェントスキルでも紹介しています。


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