検索グラウンディングのON/OFFからUIレイアウトの最適解まで、プロの修正プロセスを公開。
はじめに
『AI-Driven 開発アカデミー』では、受講生の皆様が直面したエラーや課題に対して、OKIHIRO氏が直接コードを確認し、フィードバックを行っています。
今回は、PythonによるGUIツール開発(Google Map Tool系)に取り組んでいる受講生からの報告を元に、「AIの設定ミスによる挙動の違い」や「使いやすいUIを構築するための思考法」について解説します。
動画の重要ポイント要約
- Grounding with Google Searchの使い分け: コード生成時は「OFF」が推奨。ONにすると余計なウェブ情報を拾って混乱する可能性があります。
- モデル選定とコスト管理: テスト時は
gemini-2.5-flash-liteで高速・低コストに。本番や複雑な推論はgemini-2.5-proなどを使い分ける戦略が重要です。 - AIの出力の「揺らぎ」: プロンプトが同じでも出力結果(ファイル構成やログ)が毎回一致するとは限りません。最終的な「動作」が合っていればOKと判断します。
- GUIの視認性とレイアウト: ダークモード時の配色問題や、機能追加に伴う画面レイアウト(3カラム化など)の拡張テクニック。
詳細解説:プロのデバッグ思考と解決策
1. 検索グラウンディング(Grounding with Google Search)の罠
AI StudioやAPI設定にある「Grounding with Google Search」は、最新の天気や株価、新しいライブラリの情報を取得する際には非常に強力です。しかし、純粋なコーディングやデバッグの場面では「OFF」にすることを推奨します。
この機能がONになっていると、AIがネット上の不正確なコード例や、本質とは関係のない情報を拾ってきてしまい、生成されるコードが不安定になることがあります。ツールの骨組みを作る際や、既存コードの修正時は、AI自身の学習データ(内部知識)に集中させた方が精度が高まります。
2. モデル選定の最適解
開発フェーズやタスクの重さに応じて、モデルを柔軟に切り替えるのがプロの戦略です。
- 開発中・テスト走行: 圧倒的に高速でコストパフォーマンスが良い
gemini-2.5-flash-liteを使用します。単純なバグ修正やUI調整ならこれで十分です。 - 複雑な推論・本番運用: より深い思考が必要な場合や、翻訳精度を高めたい場合は
gemini-2.5-proやgemini-3-flash-previewを選択肢に入れます。
また、APIキーの設定ファイル(config.py等)で、無料枠用と有料枠用のキーを使い分けたり、使用するモデルを変数で管理したりすることで、予期せぬ制限(Rate Limit)を回避する設計も有効です。
3. GUI開発の洗練:見やすさと拡張性
ツールが機能し始めると、次に課題となるのが「UI(ユーザーインターフェース)」です。フィードバック動画では以下の改善点が挙げられました。
ダークモードの落とし穴
OSの設定やテーマ設定でダークモードを実装した際、AIが「黒背景に濃い紺色の文字」などを設定してしまうことがあります。これでは視認性が著しく低下します。「見えない文字を修正するプロンプト」をAIに投げ、コントラスト比を適切に保つよう指示しましょう。
レイアウトの「3カラム化」戦略
機能が増えてくると、実行ログの表示領域が圧迫されがちです。初期段階では上下配置でも良いですが、本格的なツールにするなら「左:操作ボタン、中央:入力欄、右:実行ログ」のように、ウィンドウを横に広げて3カラム(3列)構成にすることを検討してください。
実行ログを右側に独立させることで、大量のログが流れても操作パネルが埋もれることなく、快適にデバッグや運用が可能になります。
次のアクション
現在開発中のツールにおいて、以下の点を見直してみましょう。
- コーディング作業中に「Google検索グラウンディング」がONになっていないか確認する。
config.pyを見直し、開発用(Flash Lite)と本番用(Pro/Flash)のモデル切り替えがスムーズにできるか確認する。- GUIのログ表示が見えにくくなっていないか確認し、必要であれば「レイアウトの変更」をAIに指示する。
AIは指示された通りに動きますが、使い勝手や美しさまでは自発的に判断しません。ここを人間がガイドすることで、ツールは一気にプロレベルの品質に近づきます。
この記事の自動化に使われた技術と思考法は、
すべて以下のアカデミーでインストールできます。


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